私は将棋を保育園から続けている。小中高大と大会にずっと出続けて、それなりに成績も残せてきたと思う。それで将棋を教えたりする機会もあったりするが、「難しそう」とか「地味」とか「モチベがわかない」とか言われたりする。
将棋は駒の動かし方さえ覚えてしまえば簡単だし、思考の駆け引きはめちゃくちゃ派手だし、たくさん指しながら強くなっていくの、魅力的じゃないかなあと、返答したくなるのをぐっとこらえて「まあやってみましょうよ」と返答している。
とはいえ、最近将棋は指すだけではなく「観る」こともアツいとも聞く。私は将棋の勉強のために対局を観ることはあるが、ルールを知らなくても、将棋が強くなくても、観て楽しめるのが将棋らしい。
そういう楽しみ方はよくわからない。それなら「観る将棋」の楽しみ方を解説している本を見てみるか、と購入したわけである。
読んでみると、なるほど将棋というのはこんなに多角的にみられるのかと感心した。
棋士、名勝負、AI……楽しみ方もいろいろあるんだなあ。
とくに、AI(コンピュータのほうが正しいか?)と将棋の歴史が面白い。最近はプロアマ問わず、PCを使った研究が主流になっているが、この流れはどこから始まっているのか? をわかりやすく解説している。とくに、電王戦のあたりは私がリアルタイムで経験したことでもあり、非常に面白かった。
今後は指すだけでなく、観ることも人に勧めてみようかと思える本だった。